2021/2/3(水)~2/14(日)
1960年代、高度経済成長の只中にあった騒然としつつも絢爛なる時代。世の中の全てが激変していくなか、三島由紀夫や澁澤龍彦らに見出され、寺山修司、四谷シモンといった日本の前衛芸術を切り開いた時代の寵児らとともにデビュー、美術界にセンセーショナルな衝撃をもたらした画家、金子國義。理性と狂気、そして激情の宿るその作品群は、絵画のみならず、写真や着物デザイン、舞台美術など、様々なジャンルを超えて熱狂的な支持を得てきました。
時代を駆け抜けた金子の疾走は、2015年3月、突然の終焉を迎えることとなります。それは、同年2月のBunkamura Gallery個展「美貌の翼」から1ヵ月後と、あまりに間もなき訃報となりました。ユニークな人間性と絶対的な美意識で人々を陶酔させた金子國義。美徳と悪徳、聖と邪、相容れない危うさの狭間にこそ人間本来の美しさを見出し、優美な作品へと昇華し描き出すその「美学」は、今もなお人々を魅了し続け、世界的な再評価の機運も熟されようとしています。
没後6年を迎える今展覧会では、美術界にデビューした60年代から晩年に至るまで、その全貌を垣間見ることのできる希少な油彩、ドローイング、版画作品を展示販売いたします。
徹底した美学を貫いた、可憐で聖なる背徳の世界をご覧ください。
https://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/box_210203kaneko.html